
ヨーロッパでは鐘を鳴らすことで時を知らせていました。
音で時を知るというのは見て知るよりもずっと古くから使われていた方法です。
ミニット・リピーターは電気が普及する前の時代、暗闇や視認性を確保できない環境でも時刻を知ることができる機構として開発されました。
今はもっとも複雑なコンプリケーション機能のひとつであるミニット・リピーターは精密機械工学の希少なマスターピースとして愛好家、コレクターからもっとも追い求められるもののひとつとなっています。
ミニット・リピーターとは、プッシュボタン、スライドピースまたはレバーの操作によって音を鳴らして現在の時間を知らせるコンプリケーション機能をいいます。

ミニット・リピーターには音色の違う2つのゴングと、2つのハンマーが搭載されており、ハンマーがゴングを叩く回数で時間を知らせます。

ゴングとはケース内部のムーブメントに巻き付けられたスチールワイヤーのことで、ゴングの製作には複雑な機構を構成する微細なレバー、スプリング、ネジなどの組み立てには時計製作マスターたちの熟練した技術はもちろん、忍耐力も不可欠です。
パテック フィリップは2000年代初頭に従来の2倍の長さを持つ、カセドラル・ゴングを発表しています。

通常はケースを1周する程度のものが、2周するほど長いゴングにより、より深く響き渡る豊かな音色が生み出されました。この音色が大聖堂の鐘のような響きを持つことから「カセドラル」という名称になりました。
カセドラル・ゴングを備えた 5178G-012

異なる音の高さに調律されたゴングを小さなハンマーで打ち、これがケース内部で反響することで音が生じるのですが、数十年の経験を持つ熟練した時計制作マスターが200~300時間を費やして組み立てたとしても、同じモデルで同じケース素材でも完全に同じ音色を出すことは無く、そのすべてが世界にひとつだけの音色となることもミニット・リピーターの魅力のひとつとなるのです。
時間を知る際にはプッシュボタン、スライドピースまたはレバーを操作すると、「スネイル」と呼ばれるカムが針の位置情報を伝達し、ゴングとハンマーを何回打つかを読み取り、機構を作動します。
2種類のゴングを使用し、通常はアワー(1時間)を低音、クォーター(15分)を高音と低音の組合せ、
ミニッツ(1分)を高音で鳴らします。

例えば今の時刻が2時47分の場合は低音が2回、高音と低音の組合せが3回、高音が2回鳴ることで、時間を知らせてくれます。
完成したミニット・リピーターは、ひとつひとつティエリー・スターン社長による最終判定を受けます。
社長の承認を受けたタイムピースはその音色を録音し後世への記録として残され、録音をすることにより修理をした際に音色をできる限り近づけることができるのです。
2025年発表の新作ミニット・リピーター 5308G-001

HF-AGE仙台店
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東北唯一のパテックフィリップの取り扱いを始め、IWC、ボーム&メルシエ、ボールウォッチ、グランドセイコーなどの機械式時計が並べられています。HF-AGEは取扱いする各メーカーの正規販売店です。
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