Watches&Wonders 2026でパネライは、自らの原点を「underwater world(水中世界)」と定義し、イタリア海軍向け精密機器メーカーとしてのルーツを、単なる歴史ではなく現在進行形の設計哲学として提示しました。つまり2026年の新作は、単なるヴィンテージ回顧ではなく、「機能から始まるデザイン」というパネライの哲学を、もう一度ブランドの中心に据え直す試みとも言えます。

3つの柱、1つの理念
今年の新作ラインナップで印象的なのは、パネライ自身が「Begin where Panerai begins: with function(パネライは機能から始まる)」と述べるように、意匠や装飾ではなく、目的が生んだ機能美、新素材、パワーリザーブなどから組み立てられている点です。
今年のWatches and Wonders 2026でのブース演出を見てもその流れに沿って世界観を構成している点に、今年のパネライがトレンドに合わせたモデルではなく、ブランドの論理そのものを見せようとしていることが表れています。

その考え方を最も分かりやすく体現しているのが、2026年のルミノールコレクションです。1960年代に完成されたパネライを象徴する意匠が改めて強調されました。特に注目を集めたのは、1960年代の軍用リファレンスRef.6152/1をベースに、現代的な解釈を加えた新世代のルミノールです。左リューズも、大型ケースも、サンドイッチダイヤルも、もともとは海中任務のために存在する“道具”としての必然性から生まれたものです。2026年のパネライは、そのルーツを表層的なアイコンではなく、性能を裏づける記号として再解釈しました。
象徴的な一本として挙げたいのが、Luminor 8 Giorni PAM01733です。

パネライはこのモデルを、1950年代に採用していたアンジェリュス製のムーブメントに由来する8日間の駆動という歴史を現代に受け継ぐ存在として位置づけました。ここでの8日間は、単なるロングパワーリザーブというだけではありません。当時の軍事任務において長時間にわたる安定稼働は非常に重要なポイントでした。頻繁に巻き上げを必要としないことは精度の安定にも直結し、リュウズの摩耗を抑えることで防水性を高め、過酷な環境下では信頼そのものであったといえます。
パネライは「任務のための合理性」から現代のラグジュアリーへと昇華させたのです。
その方向性をさらに推し進めたのが、Luminor 31 Giorni PAM01631です。

驚くべきことに、ついに“ひと月”という単位まで到達したのです。面白いのは、31日という数値の派手さよりも、その背景にある7年の研究開発とLaboratorio di Idee(アイデアの工房)の存在を重要視している点です。

つまりパネライは「長く動く時計をつくれます」と言いたいのではなく、「長く動くことを必要とするブランドであり続けている」と語っています。海軍用計器に求められたロングパワーリザーブが、現代ではブランド・アイデンティティそのものになっているのです。パネライはパワーリザーブを「フィレンツェブランドのDNA」とも明言しており、2026年はそのDNAを最も分かりやすく言語化した年と言えるかもしれません。
もうひとつ、2026年のパネライを語るうえで外せないのが素材へのこだわりです。パネライの公式サイトでは「強靭さ」「軽量化」「持続性」という言葉が繰り返され、新素材は装飾的な差別化ではなく、過酷な環境での信頼性を上げるための“機能的な答え”だと説明されます。高級時計の素材開発はしばしば希少性の話題に偏りがちですが、パネライはそこをあくまで道具という視点で語ります。ゴールドテック™やプラチナテック™でさえ単なる貴金属ではなく、硬度や耐久性の向上という文脈で紹介されています。パネライにとって素材とは美しさの演出ではなく、「どんな条件で使われるのか」に答えるためのものなのです。
その極端な例が、サブマーシブル ネイビーシールズ アフニオテック™ エクスペリエンス PAM01089です。

アフニオテック™はハフニウムを95%以上含む、時計業界では初という非常に革新的な素材として紹介され、密度や強度、そして卓越した耐食性が高く評価されている素材です。

世界限定35本のこのモデルはエクスペリエンスの名が付く通り、2027年3月に開催予定の、ネイビーシールズの過酷なミッションを模した限定エクスペリエンスへの参加権が付属しています。参加権ではフロリダでの3日間にわたり、エリート部隊さながらのトレーニングや戦術演習、シミュレーションに没入。自身の精神力とパネライウォッチの真価を同時に試す機会となります。今回パネライは腕時計を単なる新商品ではなく、訓練・海・任務・体験を含む総合的な世界観として表現しました。
ヘリテージが支える妥協なきパフォーマンス

近年の高級時計市場では、ラグジュアリースポーツウォッチの“洗練”が進み、多くのブランドがケースの薄型化やドレッシー化へ向かってきました。しかしパネライは今年、むしろ逆方向へ舵を切ったようにも見えます。
海と任務と機能から始まったブランドが、2026年に改めて示したのは、ラグジュアリーとは装飾のことではなく、信頼性を物語にまで昇華できる力だということかもしれません。
高級時計正規販売店 HF-AGE
HF-AGE(エイチエフエイジ)は、1985年6月創業の腕時計専門店です。
群馬県の高崎市と宮城県の仙台市の2カ所に拠点をおいています。
商品知識はもちろん、腕時計をこよなく愛するプロフェッショナルなスタッフの接客は、機械式腕時計が初めてのお客様、県外からのお客様にとっても素敵な時計選びの時間をご提供しております。
仙台でパネライラジオミールをお探しの方は、ぜひ正規販売店であるHF-AGE仙台店へお越しください。
仙台店
東北唯一のパテックフィリップの取り扱いを始め、IWC、ボーム&メルシエ、ボールウォッチなどの機械式時計が並べられています。HF-AGEは取扱いする各メーカーの正規販売店です。
時計選びに集中できる上質な空間で、生涯を共にして頂ける時計をお選びいただけます。
所在地:宮城県仙台市青葉区国分町2丁目14-18定禅寺パークビル1F
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