こんにちは 矢部です。
今回はグランドセイコーのケース仕上げについてご紹介したいと思います。
「ザラツ研磨」を聞いた事がある、知っているという方もいらっしゃると思います。
ザラツ研磨とは、時計のケースやパーツを歪みのない完全な鏡面に仕上げる研磨技術のことで、一般的な研磨とは違い光を反射した際に歪みやくもりが出にくいのが最大の特徴です。
一般的な鏡面研磨は砥石やバフを使って磨き上げますが、その過程でケースのエッジが丸くなったり、光の反射にムラが生じることがあります。
一方、ザラツ研磨ではパーツを研磨盤に正確な角度で押し当て、面を整えることを重視するため、面と面の境界がシャープに出て歪みのない美しい鏡面が得られるといった仕上がりになります。
本日ご紹介するモデルをはじめ、グランドセイコーのモデルの外装は全てザラツ研磨にて仕上げられています。

SBGR315
品番:SBGR315
ムーブメント:キャリバー 9S65
サイズ:40.00mm
ケース:ステンレススチール
防水性:日常生活用強化防水(10気圧)
パワーリザーブ:最大巻上時約72時間(約3日間)持続
価格:¥638,000(税込)
ザラツ研磨で作り出された鏡面は光を鋭く反射し、ヘアライン仕上げの部分との対比を際立たせます。その結果、シンプルでありながら立体的で存在感のあるデザインが完成するのです。

SBGR317
品番:SBGR317
ムーブメント:キャリバー 9S65
サイズ:40.00mm
ケース:ステンレススチール
防水性:日常生活用強化防水(10気圧)
パワーリザーブ:最大巻上時約72時間(約3日間)持続
価格:¥638,000(税込)
ザラツ研磨は研磨の角度や力加減を誤るとすぐに歪みが出てしまいます。
以前、私もザラツ研磨の体験をした事がありますが、かなり力を入れて面を押し当てましたが、イメージと全然違う所が磨かれていて技術の凄さを実感出来ました。
職人さんに聞いた所、何回も失敗を繰り返しながら手の感覚を掴むまでが大変だったそうです。ゆえに最も難しいのはその技術を教えていく事だそうで、理論でなくいかに身体に覚え込ませるかがポイントになるみたいです。
熟練した職人が一つひとつ手作業で仕上げているからこそ、グランドセイコーのケースは芸術品のような美しさを持っていると言えます。
グランドセイコーのモデルは全てにおいて職人魂が込められ最高の実用時計と言えます。
店頭でぜひ実機を手に取りその輝きの裏にある職人の技と情熱を感じてみてください。